2007年09月30日

広島のお好み焼き (4) お店の名前とか歴史とか

 広島のお好み焼き屋さんは「○○ちゃん」という名前が多いですね。これはもともと、戦災未亡人が始めた屋台が多かったからだと聞いています。戦争で夫を亡くし、女手ひとつで子どもを養い、あるいはたったひとりで生きていくためにお好み焼きを焼いていたというわけです。

 ただしもちろん、今となってはそんな名前のお店もずいぶん減りました。広島はコンビニよりもお好み焼き屋さんの方が多いのです。雨後の竹の子のごとく、お店はできます。たくさん潰れてもいきますけどね。今はオタフクなどのソース会社が起業を支援しているので、出すだけなら簡単なのです。したがって、今「○○ちゃん」というお店の名前だからと言って歴史の古いお店かというと、そうとも限りません。

 広島のお好み焼きの元祖は一応「へんくつや」ということになっています。(本なんかによくそう紹介されているのですよ。)ただし、私はすでに故人となった人から「へんくつやよりも古い店はあったよ。」という話を聞いたことがありますので、この公的な(?)歴史は必ずしも信用ならないと考えています。まあどこが元祖だとか、それはあくまで歴史の話。お店選びには頭でっかちにならないよう、くれぐれもお気を付けを。

 余談ですが、よく「広島のラーメン屋は鳥の名前を店につけていることが多い」と言われます。これは事実誤認です。単に広島の老舗の中華そば屋の有名どころに数軒そういうところがあるだけで、別に数は多くないです。単に目立つだけ。
posted by Yosh at 01:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 飲み食い三昧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月29日

基本的帰属錯誤

◆アラブでは何に気をつける?

 まずはちょっとしたクイズです。

 もしあなたがアラブに旅行に行ったとき、次のどちらにより気をつけないといけないでしょうか?
1) テロリストの破壊行為に巻き込まれること
2) 交通事故に遭うこと

 アラブというと、どうもテロのイメージが強いですよね。答えを1) だと思った人も多いでしょう。しかし答えは2) 交通事故の方です。なぜなら、アラブのいずれの国でも、テロによる死亡者と交通事故による死亡者とでは、はるかに交通事故の方が多いからです。外国に住んでいるわれわれは、どうしてもアラブの国々にテロのイメージを重ねがちですよね。偏見にならないよう気をつけなければなりません。

 このように、イメージに引きずられて判断を誤ることを基本的帰属錯誤と言います。

 では別の問題。ドナウ川の長さは1000kmより長いと思いますか? 短いと思いますか? まずどちらかを答えてください。答えはまだ明かしません。そのまま次の問題にいきます。では、ドナウ川の長さはどのくらいだと思いますか?

 かなり多くの方が、1000km前後の数字を答えたのではないかと思います。最初の問題に「長い」と答えた人は、1100kmとか、1050kmとか、1500kmとかそういう答えだったんじゃないでしょうか? 「短い」と答えた人は800kmとか、900kmとか、そんな感じではないですか? だいたい、95%くらいの人が、そういう風に答えるようです。

 これは事前情報としての1000kmがあったせいでそうなった訳です。しかし答えは、2860km。全然違うんですね。これも直前に与えられたイメージに引きずられて判断を誤る基本的帰属錯誤の例です。イメージといっても、別に広く一般に広まったイメージとは限らないと思ってください。もしも最初の質問が「500kmよりも……」だったらまた、違った答えになっていたことでしょう。

 また、事前に「1000kmよりも……」という情報がなかった場合、同じ間違えるにしても当てずっぽうになって、みなさんの答えが1000km付近に集中することはないはずです。こういうのは基本的帰属錯誤とは言いません。

◆いろいろな基本的帰属錯誤

 では、基本的帰属錯誤を起こしやすい状況というのは、どんなものなのでしょうか? いろいろと見ていきましょう。

 日本に普通に住んでいるとアフリカについての情報が少ないので、ついついアフリカといえば未開の荒野ばかりが広がっているかのように思ってしまいます。実際にはアフリカにもかなりの数の大都会があり、当然のことながら大都会では高層ビルが立ち並んでいます。でもそういった当然のことも、ついつい思い浮かばないものですよね。

 あるいは「精神病患者は犯罪を犯すから隔離してしまえ」というような過激な意見を耳にすることがあります。これは人権問題のことは別にしても誤りです。実際には、精神病患者とそうでない人の犯罪率とを比較すると、差はないのです。だからこの意見は典型的な基本的帰属錯誤によるものです。

 それから、何か強烈なイメージをもったエピソードがある場合。あるいはそれが連続した場合。たとえばマスコミの加熱した報道なんかがきっかけで発生します。女子高校生の売春行為(いわゆる援助交際)が初めてマスコミに大々的に取り上げられたときは、まるで女子高校生のほとんどが援助交際をしているかのように思っている人もいたようです。若者の犯罪が続出したときには、十把一絡げに「最近の若者は危険だ」と感じた人もいたようです。危険な犯罪を犯したことがある若者と、そうでない若者。どちらが多数派なのかはちょっと考えればわかりそうなものですが、それでもついつい基本的帰属錯誤を起こしてしまうことがあるようです。

 こんな例はどうですか? 「オタクのほとんどは不潔で、ファッションに気を遣わず、声が大きい。さらに言うならデブや眼鏡が多い。」これは真実だと思う人もいるかも知れませんが、これも基本的帰属錯誤です。というのも、たとえば東京の秋葉原などで「不潔でファッションに気を遣わない声の大きい眼鏡のデブ」を見たらオタクだと認識し、それ以外のオタクを(たとえば他の街などで)見てもその人がオタクだと気がつかないため、実際のオタク内での「不潔でファッションに気を遣わなくて声が大きい眼鏡のデブ」比率を過剰に見積もっているからです。

 うそだと思うなら、例えば秋葉でデブの比率を調べてみてください。どちらかというと少数派のはずです。で、単なるデブが少数派なのですから、不潔でファッションに気を遣わない声の大きな眼鏡のデブはもっと少ないに決まってますよね。眼鏡だって、眼鏡が多いのは日本人全体の傾向であって、日本人の眼鏡比率とオタクの眼鏡比率とを比べて、オタクの方が多いという証拠はありません。「目立つ」「特徴的」と「多い」は全然違うのです。

 これらの例を見て、だいたい似たようなパターンがあることに気がつきませんか? 実は基本的帰属錯誤を起こしやすいのは、一部を見て全体の傾向を言おうとするときなのです。「今時の若い者は……」「女ってやつは……」「日本人は……」「政治家は……」なんてことが書いてあったら、かなり怪しいと思っていいでしょう。だって、それを言っている人がちゃんと「今時の若い者」や「女」や「日本人」や「政治家」について綿密に調査しているとはとても思えないですから。逆に言えば、そういうことを言いたければちゃんと調査してから言わないと説得力がないのです。

◆“かわいそうな”女子高生に見る基本錯誤

 では最後に、以前私が発見した興味深い基本的帰属錯誤の例を挙げます。これは、新聞の投書欄に寄せられた、ある女子高生の文章を要約したものです。
 スーパーで買い物をしていたときに、突然中年の女性に跡をつけられ始めました。私は不審に思い、その人に「なぜ跡をつけるのか」と聞いてみました。するとその女性は「あなたたちみたいな女子高生は放っておくと万引きしたり悪さするからね。見張ってあげてるのよ。」と答えました。

 私はあまりの悔しさに涙が出ました。「女子高生は万引きをするものだ」なんてとんでもない偏見です。たいていの人は万引きなんてしないのです。それを大人たちも理解してください。
 この女子高生には同情を禁じ得ません。ここで登場した中年女性は明らかに基本的帰属錯誤によって、女子高生と万引きを結びつけています。同じような理屈が許されるとするなら、主婦の万引きもしばしば問題になっていますし、その見張りをやった人も見張られていいことになっちゃいます。

 しかし、おもしろいのはここではありません。実はこの女子高生も基本的帰属錯誤をしています。最後の文を見てください。「それを大人たちも理解してください。」とあります。この女子高生は、たまたまその変な中年女性に捕まったがために、「大人のほとんどは女子高生を万引き犯扱いする」という基本的帰属錯誤に陥ってしまったのです。そんな変な人、そうそういませんよね。

 基本的帰属錯誤は、人間認知の典型的パターンが引き起こす誤りです。だからある程度防ぎきれないんですが、気をつけたいものですね。
posted by Yosh at 09:19| Comment(1) | TrackBack(0) | つまみ食い心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

昔の心理学記事、再掲します

 昔書いた心理学関連の記事を修正して、このブログに再掲します。一箇所にまとまっていた方がいいかなぁと思ったからです。昔から呼んでいただけていたみなさんにとっては新しい記事じゃなくて申し訳ないんですが、多少の加筆修正もしますのでよければどうぞ。
posted by Yosh at 09:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 当ブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【MLB シアトル】 部族のみなさん、お気の毒様

 さて、シーズン終了が近づいてきました。このシリーズですが、トライブ(部族)の異名を持つクリーヴランド・インディアンズ (CLE) との3連戦です。ただし、中止順延になった試合も1つ開催されますので、実質4連戦ですね。われらが SEA も4月に中止になった4連戦の穴埋めのせいで、過酷な日程となりエラい目に遭わされました。

 ところで、最近「野球記事、前より手を抜いてるね」と指摘されてしまいましたが、少し間違ってます。抜いているのは「手」と言うより「気」です。お間違えのなきよう……。

【第1戦】× SEA 3−4 CLE
 先発のフィリックス・ヘルナンデスが初回、いきなり相手4番のヴィクター・マルティネスから3ランホームランを打たれて3点を取られると、それがそのまま重くのしかかることとなってしまいました。結果からすると7回3失点と十分な活躍のようですが、初回にいきなりやられるとやはりどうしても選手のモティベーションの面でキツいものがあります。まあその辺は見てる側も同じですが。

 8回まではとにかく打線のつながらない日でした。ホントに全然ダメ。取った1点も城島のダブルプレイによるものでしたしね。だから9回裏、3−1で負けている状況ではあまり期待はしていなかったのですが、クローザーのボロウスキーからベルトレイが2ランを打って同点に追いついた時にはチト驚きました。

 その後、白熱した接戦が12回まで続いたんですが……最後にやられました。11回を完璧に抑えたモローを続投させ、ランナーを出すとローランドスミスに交代です。中途半端ですね。そのまま任せるか、回の頭から交代させるかのどっちかしかないと思うんですが、相変わらずチャベス投手コーチの継投は変です。おかげでローランドスミスがけん制悪送球でランナーを3塁に進めて、そのまま還しちゃいました。

 12回裏はイチローから始まりますので期待されたんですが……残念ながら三者凡退です。抑えたのはラフィエル・ベタンコートでした。もしかして聞き覚えがありませんか? 1年だけ横浜ベイスターズにいた投手です。その当時は大した成績は残せませんでしたが、その後成長し今季はクローザーのボロウスキーを上回る好成績を残しています。変われば変わるものですね。

 イチローは6の2です。.350です。

【第4戦】× SEA 4−12 CLE
※この試合は4月に行われるはずだったシリーズの第4戦ですので、あえて正式な表記を取っています。実際には第1戦の翌日、第2戦と同日の昼に試合が行われています。

 んまあ、始まる前からいわゆる捨てゲームに近いニュアンスだったんでしょうか。先発はフィエラベンド。ラミレスもダメでしたが、このフィエラベンドも全然結果を残していません。しいて言うなら若さが違うのですが、現段階の力では経験を積ませてもそれが生きるかどうかも少し疑問ですね。まだカンピーヨや白チャソンといった他の先発投手に任せた方が実りがありそうですが。んで、そのフィエラベンドが3回裏に6失点、後を継いだカンピーヨが2失点と、一挙に8点取られておしまいです。初回から(いつも通りの)荒れ模様だったので、難しいかなと思っていましたが、やはりです。ダブルヘッダーで投手を使いたくないでしょうに、この先発起用はちょっと謎です。

 それにしても相手の連打は見事でしたよー。途中から笑えてきましたもん。ダブル、シングル、ダブル、シングル、トリプル、シングルの6連打です。

 対するこちらの打線は先発のカルモナにほとんどなすすべなしでした。初回こそギーエンが2ランホームランを放っていますが、その後はほとんどチャンスをもらえませんでした。ただ、試合が実質的に決した終盤に若手が投入されてからは、バレンティンが初ホームラン、ロブ・ジョンソンとジェフ・クレメントにも初ヒットが生まれ、ちょっと未来への希望も感じさせてくれました。もっとも、この中でチームに残るのは一部でしょうけどね。

 イチローは3の0で途中交代しています。ヒットがほしそうなスイングで、調子は今イチに見えました。.349です。

【第2戦】○ SEA 3−2 CLE
 とても閉塞感のある試合で、前日の第1戦にそっくりでした。こちらの先発のウォシュバーンはまあまあ良かったのですが、2本のソロホームランで2点のリードを許し、6回でマウンドを降りています。んまあ、全体として見たら一応はナイスピッチングと言っていいでしょう。

 ただ、打線が今イチつながらなかったんですよね。そんな中、やっと1点を奪ったのは8回でした。イチローがこの日3本目のヒットをレフト前に転がすと、代打ブルサードが続き1・3塁。ここでギーエンが犠牲フライを放って1点です。ただしそこからがつながらずに、厳しい展開でしたけどね。それでもショーン・ホワイトが珍しく崩れることなく3イニングを抑えてくれたことと共に、勝利へ希望をつなぎます。

 そして9回裏2アウト、万事休すかと思われたところで今日も同点に追いつきました。昼に MLB 初ヒットを放ったジェフ・クレメントが代打で登場し、右中間スタンド中段に突き刺す大きなソロホームランを放ち、大器の片鱗を見せます。打たれたのはまたしてもクローザーのボロウスキー。よく思うのですが、この防御率5点台の投手がなぜクローザーなんでしょうかね。セーブは40を超えていてトップじゃああるんですが、何かちょっと不思議です。これで2−2。

 10回表はプッツが登場し、1・2塁のピンチを作ります。前日もそうでしたが、この日も少し良くなかったですね。でも、強気の投球で事なきを得ます。3番・4番を連続三振に切って取ったときは痺れました。

 前日との違いは10回裏でしょうか。最後の最後に良い攻撃を見せてくれました。イチローがヒットのほしいスイングでセカンドゴロに倒れた後、ブルサード、ギーエンの連打で1・2塁とします。ここで捕手ながらなかなかの足を持つロブ・ジョンソンが2塁代走に起用されました。続くベルトレイはライト方向にシチュエーショナル・バッティングです。惜しい当たりですが、ライトフライに倒れます。ジョンソンは判断よく3塁に走りました。……でも、足は評判ほど速くないなぁ。これで2アウト1・3塁となり、続くはこの試合で5番に抜擢されているマイク・モースです。ここまで4の2と当たっています。打球はショートのほぼ正面をつき3アウトかと思いきや、突如イレギュラーします。ラッキーなセンター前のウォークオフ(サヨナラ)シングルとなり、この試合を制しました。こんな場面で打球がイレギュラーするとは、恐ろしい競技です。野球ってのは。

 イチローは昼の試合同様、あまり良いスイングをしていないのですが、なぜか5の3と結果を出しています。不思議というか、さすがというか。.350となりました。ただ、凡打や三振の時があまりに無様なので、ちょっと見ていて痛々しい感じもありますけどね。

【第3戦】○ SEA 4−2 CLE
 全体的には好ゲームでした。まあ、細かくはいろいろと不満もありますが、そこは目をつぶって、あるいはここで少しグチりながら解消していきましょう。

 先発は久々に白チャソンです。久々に見ましたが、相変わらずなのに少し笑っちゃいました。良いときは良いけど突然崩れる不安定な投手ですね。元々は結構な剛球投手だったらしいですが、最近では低めに制球するのが持ち味になっています。その制球が甘くなったときにはやはり痛打されてしまいますね。

 ただ、結果論ですがこの日は味方守備が冴えわたり、また運も味方して1失点で済みました。白が勝てるパターンと言えばこれしかありません。ちょっとおぼつかないですね。そろそろ伸びしろもなくなってきているようにも見えますし、今が売り時のような気がします。それでもこの日の試合では6回を投げ、ゲームを作りました。一応はナイスピッチングと言っておきましょう。

 相手はポール・バードが先発です。変則的なフォームからくり出す球は打者よりもむしろ球審を幻惑するようで、誤審を連発していたように思います。1回裏のリードオフ、イチローは見逃しの三振に倒れたのですが、その最後の球は外にボール4つ分は外れていましたもん。あと、ボークっぽいフォームで投げているときも見られました。もうちょっと厳しく見てほしいですね。せめて注意ぐらいはしないと。

 で、打者の方も今イチ捉えきれませんが、それでも良いタイミングでラッキーパンチが出て、試合を優位に進めます。まずは1回裏、ランナー1塁からギーエンがセンター方向のいちばん深いところに2ランホームラン。さらに4回にはロペスにも2ランホームランが飛び出します。4回を終えて、4−1。

 その後は少し試合が膠着します。白もピンチを作りますが何とか抑えきり、一方のバードは連打を許さずなかなかチャンスを作らせてくれません。終盤の継投では7〜8回をグリーンが抑えます。かなり危なかったですけどね。

 そして9回表。プッツは連投していますから温存です。モローがマウンドに上がります。そのモロー、最初は力のある球を放っていて良かったのですが、途中から球が甘く入り始めます。2者連続でダブルを打たれ、1点を返されてしまいます。打順は1番に戻ってグレイディ・サイズモア。他チームならクリンナップを打てるだろう恐い打者です。左打者ということでジョージ・シェリルにスイッチします。しかし内側にすっぽ抜け、死球を出してしまいます。これで2アウト1・2塁。同点のランナーを出してしまい、試合がわからなくなってきました。

 ヤバいかも……と思ってみていた矢先、試合は意外な形の結末を迎えました。1ボール2ストライクで迎えた4球目、外角に少し大きく外れた94マイルの直球を捕球した城島がそのまま1塁にけん制球を投げ、サイズモアを刺します。長駆生還による同点を狙いリードの大きかったサイズモア、戻りきれません。ゲーム終了です。この時のシーンは Major.jp の丹羽さんのコラム『イチローも認めるファインプレー 城島が「目力」発揮』に詳しいので、ぜひご覧ください。(普段はよその記事は読まずに、あるいは読んでもあえて参考にせずに自分の記事を書くようにするのですが、今回のは克明に書かれていてとてもおもしろいので、採り上げてみました。オススメです。まあ普段から丹羽さんの記事はおもしろいですけどね。)

 イチローは4の1です。久々にらしいショートへの内野安打を見ることができました。.350です。あと3試合ですし、ライバルのオルドニェスは打率を下げないよう休み休み様子を見ながら出場している状況なので、首位打者は絶望的ですね。翌日から15連続安打すれば打率.364となり抜けますが、そのくらいの離れ業じゃないと無理です。



 CLE との実質4連戦を2勝2敗で切り抜けました。中地区優勝チーム相手に上々です。が、今季よりポストシーズン出場チームの中で勝率トップのチームが日程を選べるというルールが加わっています。その点、あちらにとってはそこそこ重要な意味を持つ試合だったのに、部族のみなさんお気の毒様です。

 では日程です。次が今季最終シリーズとなります。セーフコ・フィールドを舞台に同地区のテキサス・レインジャーズ (TEX) との3連戦を迎えます。大事な時期にまさかのスイープを喫した相手です。今さらながらですが、ちょっとリベンジしてもらいたい気持ちはありますね。先発は初戦がジェフ・ウィーバーとエディンソン・ヴォルケス、第2戦がミゲール・バティスタとケヴィン・ミルウッド、そして最終戦がフィリックス・ヘルナンデス(TEX は未定)の予定です。

2007年09月28日

似てる?

 久々に友達の話題。最近、仲間内で話題になったのですが……。
  • わが友、みさいるシンちゃん(本人映像

  • 歌手、アンジェラ・アキさん(本人映像


  • 似てませんか?
    posted by Yosh at 08:19| Comment(6) | TrackBack(0) | お友達紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2007年09月27日

    広島のお好み焼き (3) 言葉の話

     私は「広島風お好み焼き」という表現を好んで使いません。広島にずっと住んでいる人間にとって、お好み焼きというのは広島風が当たり前なのであって、わざわざ広島風とつけることに違和感があるからです。同じような理由で「広島焼き」という言い方も使いません。あえてニュートラルに表現したり、比較したりしたいときには、「広島の」のように使うのを私の中の基本にしています。ですので、当ブログの記事を読むときには、そう思って読んでください。

     あ、いや。別に深いこだわりがあるからじゃないです。単にそれが私にとって普通だからそうしているだけです。

     まぁそもそも別の料理に同じ名前が付いちゃったのが間違いの始まりです。でも、仕方がないですよね。日本中にあるさまざまなお好み焼きの起源は、ほぼ戦前の一銭洋食にあるんですから。

     さて、最近(この10年くらいかな?)は広島のお好み焼きには「重ね焼き」、関西の方は「混ぜ焼き」なんて言葉をたまに聞くようになりました。これは別に、日常会話で
    「重ね焼き、食べに行こ」
    みたいな言い方をしているわけではありません。たとえばこんな風に使います。
     広島風お好み焼きは関西の混ぜ焼きと違い、重ね焼きです。
     たぶんなんですが、これらの言葉は説明のために作られた造語です。本当はこう書くべきなんでしょう。
     広島風お好み焼きは関西と違った作り方をします。関西では生地や材料を先に混ぜてしまい、すべて一緒にして焼きます。それに対して広島では生地や材料を順番に重ねて、焼いていきます。
     こう書くと長くなっちゃうんで、ピンと来やすいこういう言葉が作られたんだと思います。たぶんね。
    posted by Yosh at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 飲み食い三昧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2007年09月26日

    大相撲に国技と名乗る資格なし

     伝統の名の下に次々と人権侵害や犯罪行為を重ねてきた大相撲、もはや国技と名乗る資格はないと思いませんか? ここまで来ると、競技そのものに罪はないなんて言っている場合じゃないですね。こんなものが「国技」と称されるのは日本人として大変恥ずかしいです。

     実はちょっと前から、半分冗談で「もう相撲は国技剥奪ね」と言っていたんですよね。殺人に関与していることが明確になって、冗談の気持ちは完全に消え失せ、100%本気でそう思うようになりました。伝統だろうが何だろうが、少なくとも日本国憲法くらいは守ってもらわないと困ります。

     大相撲の世界をもうちょっとマシにするために、この件、特に相撲ファンに賛同していただきたいと思ってます。
    posted by Yosh at 21:38| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑記帳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    チーズフォンデュは外で食べるな

     この前、試しにチーズフォンデュを作ってみました。もともとはスイスの家庭料理らしいですね。家庭料理なら、簡単に作れるんじゃないかと思ってやってみたら、大変上手くいきました。お試しあれ。外食で全部セッティングしてもらってのフォンデュも良いかもしれませんが、家庭で作るのが何と言ってもオススメ! ですよ。

    【材料】
    チーズ:
     エメンタールチーズやグリエールチーズが一般的とされています。今回は両方とも150g のブロックで買いました。レシピを調べてみたところ4人前で200g と紹介しているところが多いですが、3人で300g でも足りませんでした。そこで、後からパルメジャーノ・レッジャーノを50g 程度加えています。

    白ワイン:
     安ワインで可。辛口が向いているみたい。375ml のビンを買いましたが、これでは少し足りませんでした。もっとも、それなら水や牛乳を入れれば済む話なのですが。(子どもがいる場合は水か牛乳で作るのが良いでしょうね。)

    にんにくとコーンスターチ(またはかたくり粉や小麦粉):
     具材じゃないよ。

    バケット:
     普通だと1本あれば十分過ぎますが、食いしん坊がいるなら少し多めが良いかも。硬くなったものでも OK です。

    温野菜:
     ジャガイモ、にんじん、ブロッコリー、ズッキーニなんかが定番かな。

    その他お好み具材:
     ソーセージとか。魚介ならいかやタコも悪くないんじゃないかな。あと、ハンバーグを一口サイズに作ってフォンデュするのもオススメ。

    【器具等】
    普通の小ぶりな鍋(別に特別なフォンデュ鍋でなくて可)
    カセットコンロ
    竹串(別に特別な専用の串でなくて可)

    【手順】
    1. 下ごしらえ
     具材を食べやすい大きさになるようカット。野菜は軽く茹でましょう。

    2. 鍋の準備
     ニンニクひとかけを半分に切って、断面を鍋に塗ります。ワインを入れてしばらく煮て、アルコールと酸味を飛ばします。アルコールが残らないくらいが良いと思います。そこにすり下ろすなりカットするなりして溶けやすくしたチーズを入れます。チーズはこのままだと分離しますから、コーンスターチ、かたくり粉などのでんぷんをある程度入れるのがコツです。失敗する場合はほとんどでんぷんを入れていないのが原因だと思います。

    3. 後は具材を串に刺して食べるのみ
     者ども、かかれー。
    posted by Yosh at 07:02| Comment(5) | TrackBack(0) | 飲み食い三昧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2007年09月25日

    【MLB シアトル】 アメリカンリーグ西地区2位確定

     まあ、ほぼ時間の問題ではありましたが、アメリカンリーグ西地区はロサンジェルス・エインジェルズ (LAA) が制覇しました。これでシアトルは2位確定です。エリミネーション・ナンバーが3の状況で4連戦でしたから、2敗したらおしまいです。そしてちょうど2敗しちゃいました。終戦ですね。では、その終戦をどんな風に迎えたか振り返ってみたいと思います。

    【第1戦】× SEA 5−9 LAA
     先発はこちらが久々に若手フィエラベンドで、あちらがジェレッド・ウィーバーです。このプレッシャーのかかるマウンドにフィエラベンドはキツいだろうと思っていましたが、やはり彼には荷が重すぎましたね。1、2回こそ抑えるものの、2点の援護をもらった直後の3回裏に一挙5点を取られて、わずか65球でマウンドを降りています。

     4回からはカンピーヨが後を継ぎますが、これまたピリッとしません。4回裏に主砲ゲレーロに2ランを浴びるなどし4点を奪われると、6回裏にはそのゲレーロに危険球を投げて乱闘寸前となり、結局監督と共に退場になってしまいました。どうもそれ以前の段階ですでに警告試合となっていたらしく、その兼ね合いでカンピーヨが退場になるのはわかるのですか、なぜ監督まで巻き添えになったのかは映像ではよくわかりませんでした。それにしてもマクラーレン監督は退場が多すぎますね。

     こちらもイバニェスの2ランホームランで追撃し4点を取りますが、5点差はいかんともしがたいものがあります。カンピーヨの後を継いだ白チャソンはきちっとゼロを並べましたが、結局打線の方が奮起しきれません。9回表、イチローの意地の一撃が出て1点を還すものの、反撃もそこまで。試合が決しました。これでマジック1。万事休す。

     イチローは5の1です。.353となりました。

    【第2戦】○ SEA 6−0 LAA
     「意地を見せる」という言葉があります。「勝てないとわかっていても最後まで相手を苦しめる」という意味の野球用語です。崖っぷちで意地を見せてくれました。

     先発は後半戦、期待を裏切り続けたウォシュバーンでした。しかし最後の最後になってようやく期待に応えてくれます。ここまで「勝負弱い」「スタミナがない」とあまり評価してきませんでしたが、この日は試合展開の関係でその弱点を露呈することなく済んだからでもありますが。

     序盤は投手戦の様相を見せます。相手先発のソーンダースもなかなかの出来で、むしろウォシュバーンの方が少し危ういかなというところでした。しかし、4回表にギーエン、ベルトレイの連打で1点を奪い先制すると、6回表には見事な集中打でさらに4点を奪います。ロペスから始まり、イバニェス、ギーエン、ベルトレイ、それにバークとすべてヒットでつないでいく気持ちいい展開でした。8回表にもギーエンのソロホームランが飛び出し、だめ押しです。

     ここで7回95球、5安打無失点のウォシュバーンを交代させたのは見事でした。確かに今までの実績を考えると、次の回ヤバいでしょうからね。8回裏からはモローが登板します。この日のモローは久々にずばっ、ずばっと良いところにボールが行き、つけいる隙がありません。結局2イニングをパーフェクトに抑えてゲームセットです。

     イチローは封じ込められて5の0です。.350に打率を落としました。

    【第3戦】○ SEA 3−2 LAA
     そろそろ危ないかなぁと思って見ていました。先発はこちらがバティスタ先生。あちらは元サイヤング賞投手ながら、故障の影響で不本意な投球が続くコロン。こういうパターンで、相手の大復活劇を演出してしまうのがわれらがシアトル・マリナーズの定番です。

     まあ相手にそれに近い投球をされてしまったのはしまったのですが、守りでは先生以下7人の投手を投入して2失点で封じ込め、打つ方ではイチローが先制のきっかけとなるダブルと、決勝点となる1ランシングルを放って前日の逆襲を見せてくれるなどして、何とか勝ちを得ることができました。

     危なかったですけどね。バティスタ先生は6回途中6安打5四球と、再三ピンチを作りましたし、終盤8回にもシェリルがボークでピンチを作って早々にプッツを投入する羽目になりました。プッツも不運な内野安打をきっかけにランナーを3塁まで進められ、1点を奪われています。対するコロンは8回3安打と、負けはしたもののしっかりとゲームを作ります。あちらの先発は負けてもきちっとゲームを作る場合が多く、リリーフをそんなに出さなくていい形が作り上げられています。これが順位の差になって現れているのだと思います。ここまで、勢いだけで善戦していましたが、チーム力の差は歴然としていますね。

     でも勝ちは勝ちです。連勝でこの日も意地を見せました。

     イチローは4の2でした。.351です。

    【第4戦】× SEA 4−7 LAA
     ついに力尽きました。昨年、見事セントルイス・カーディナルズをワールドシリーズ制覇に導いた優勝請負人ジェフ・ウィーバーが、今年は見事に古巣である相手チームの優勝に大きく貢献しました。トホホ……。

     まずは2回裏にいきなりコッチマンとイズトゥリスから2本のホームランで3点を奪われます。どちらかというと一発の少ない打線の、しかもそんなに多くは打っていない選手から打たれるのは大変痛いです。6回裏にも満塁のピンチを作って降板すると、後続のグリーンがそのうちの2人を還してしまい5失点。こうなるとダメですね。ローランドスミス、モロー、オフラハティとつなぎましたが、ランナーを出す、還すの繰り返しになってしまい、最終的には7点を奪われてしまいました。

     こちらも5・6回に1点ずつを取り、追い上げるのですが相手先発のラッキーを前にそれが精一杯です。そのラッキーがマウンドを降りてから、相手のセットアップマン、シールズを攻め立てて2点を奪って意地を見せますが、それでも追いつきません。3点差で迎えた9回表、マウンドにはクローザーの K-Rod が上がります。打順は7番ロペスからでしたが、そのロペス、8番代打ベタンコート、9番代打リードと打ち取られ、ジ・エンドです。

     イチローは初回のレフト前シングルのみの4の1です。打率は.350となっています。首位打者はちょっと厳しいかなという数字ですね。



     アメリカンリーグ西地区で2位が確定しました。ワイルドカード争いの方はかろうじて可能性が残ってはいます。エリミネーション・ナンバーは1です。つまり首位のニューヨーク・ヤンキーズが1勝でもするか、シアトルが1敗でもしたらそれでおしまいです。

     さて、今季は残り7試合です。まずはすでに中地区優勝を決めたクリーブランド・インディアンズとの対戦があります。3連戦プラス、4月の雪ですべての試合が中止順延となったシリーズの最終戦、計4試合が行われます。この試合は本来アウェーなのですが、日程の都合上どうしても開催できなかったので、2日目の昼にダブルヘッダーの形を取ってセーフコ・フィールドで行われることになりました。たぶん、球場はセーフコ・フィールドでも、攻撃の裏表はアウェーの扱いになるんでしょう。そしてその後に控える今季最終シリーズは同地区のテキサス・レインジャーズとの3連戦です。

    2007年09月21日

    【MLB シアトル】 マカフィー・コロシアム今季最終戦

     残り試合もあと14となりました。そのうちの3つが同地区のオークランド・アスレティックス (OAK) とのシリーズとなります。宿敵との今季最後の対戦となります。とは言え、OAK の今季はすでに終戦しており、若手起用に切り替えていますので、あまりぴりぴりしたムードではありませんけどね。

     さて、マカフィー・コロシアムでの戦いを見ていきましょう。

    【第1戦】○ SEA 4−0 OAK
     初戦の先発はこちらがバティスタ先生、そしてあちらがサイ・ヤング賞候補のエース、ダン・ヘイレンです。またしてもヘイレン相手ですか、ついてないですねー……と言いたいところですが、前回もそうだったように、SEA 打線は不思議とヘイレンにそんなに弱くありません。

     と言っても、別に大崩れするわけではありません。6回までで見るとわずか4安打1失点という堂々のピッチングです。5回表、内野安打とエラーで城島を2塁において、ベタンコートが打ったシングルでなんとか1点をもぎ取れただけです。

     ただ、心底意外だったのは、先生が久々の大先生モードでして、好投のヘイレンに投げ勝っちゃったことです。この、中盤に1点差で勝っているケースは、ここ最近だとこっちの先発が6〜7回くらいに大崩して逆転される典型的なパターンなのに。初回いきなり1・2塁のピンチを作るものの、そこをゼロで切り抜けると要所を締め6回まで3安打無失点と好投します。

     そうすると意外なところでゲームが動きました。ヘイレンが徐々に崩れ始めたのです。ここまで手のつけようがなかったヘイレンですが、ヴィドロ、城島の連打で1・2塁のチャンスを作ると、後半戦不振のホゼ・ロペスが久々に大きな一発を放ちます。思わぬタイミングで飛び出した第9号3ランホームランで突き放します。結果として、これで勝負ありでした。

     まあもちろん、試合中は「勝負あり」なんて油断はできないですけどね。7回には続投した先生が1アウトから連打で1・2塁のピンチを作って、いつものパターンを演出してしまいます。この場面でベンチはずばっと継投に切り替えました。無失点でも危ういと見たら替えたこの采配、高く評価したいと思います。(単に球数が多かったから替えただけという説も……。)ロングリリーフで結果を出しているローランドスミスが登場し、ピンチの芽を摘むと、8回裏もゼロで抑えます。ここを無失点で抑えられたのは大きいですね。これで9割方は勝てると安心できましたから。

     9回はセーブ・シチュエーションではないし、先日3連投もあったのでクローザーの J. J. は登板せず。代わりにブランドン・モローが登場します。まあいつも通りというか、ランナーを出しながら抑えるいつものパターンで最後を締めました。試合終了時にマウンドで城島に怒鳴られていましたね。

     イチローは5の2で、打率を.353としています。オルドニェスも5の2で、.357です。両者一歩もゆずらずってか、打ちすぎ。どんだけー。

    【第2戦】○ SEA 8−7 OAK
     危なかったです。序盤の大量リードをあと少しで追いつかれるところでした。先発はジェフ・ウィーバーです。今回はどっちのウィーバーだったかといいますと、まず初回がウィーバー(本物)でした。あっぷあっぷだったんですが、味方の守備に助けられ、というより主に味方の守備のおかげで1点でしのぎます。そうしたら、2回以降、いつの間にかウィーバー(背中にファスナーつき)に入れ替わっていて、あれよあれよという間にアウトを重ねていきます。

     その間打線が爆発します。1回表のイチローのダブルを皮切りに、まずは2点。2回にも1点。そして4回にはイバニェスのグランドスラムなどで5点を奪い、計8得点となります。以前良い投球をされた(負けなかったけど)相手先発のゴダーンに、見事逆襲しました。これでかなり勝算が増したハズなのですが、そう楽には勝たせてくれません。

     7回裏、少し目を離した隙にウィーバーの中身が(本物)に替わっていました。結局、この回に2点を取られ、マウンドを降りています。全体としては7回3失点ですから十分ですが、誰かちゃんと途中で入れ替わらないように監視しておいてください。

     8回裏、その後を継いだオフラハティが大乱調です。3四死球でピンチを作ると、後続も次々打たれて4点を取られてしまいました。何とかモローが鎮火してくれたものの、一気にわからなくなってしまいました。

     とは言え9回は J. J. が……って出てこないんですけどー。どうやら3連投で少し肩に張りがあったようです。ここで代役となったのはジョージ・シェリルでした。シェリルはここで素晴らしい投球を見せてくれ、流れを止めました。9回裏を3者連続三振でまったくつけいる隙を与えなかったのです。お見事でした。

     イチローは3の1で、打率を.352としています。

    【第3戦】○ SEA 9−5 OAK
     この日も序盤から打線が爆発しました。初回、まずはイチローが四球を選んだことをきっかけに2点。2回にもバーク、ベタンコートの連続安打で1点ずつ、それにイチローが犠牲フライで続いて3点を奪い、優位に立ちます。

     しかしこちらの先発ヘルナンデスもピリッとしません。3回から5回までにエラーがらみだったりソロホームランを浴びたり、さまざまな形で点を取られ、4点を返されます。

     それでもこの日は打線の方が押し切りました。6回表からさらに攻め立て、9回までに4点の追加点を奪います。8回表のみ得点にはつながりませんでしたが、それでも2・3塁のチャンスを作るなど、終始攻め立てていました。特にこの日目立ったのはバックアップキャッチャーのジェイミー・バークです。2安打と1押し出し四球を選び2打点を稼いでいます。しかし特に印象的だったのが、遅い足を押して激走し、完全にアウトのタイミングの本塁突入を2度も行いながらいずれも生還したその走塁でした。ガッツあふれるプレイでしたね。

     8回裏にグリーンがピンチを招いて1点を奪われましたが、シェリルにつないで見事に断ち切ります。9回表に点が入ったことからセーブ・シチュエーションではなくなりましたが、9回裏には前日休んだ J. J. が元気に登板します。最後の打者を三振で切って取り、いつも通り試合を締めました。

     イチローは3の2で、打率を.354としました。オルドニェスが.353に後退したことで、首位打者争いで再度トップに立ちました。まあ、まだまだわからないですけどね。



     今さらながらですが、スイープを決めました。これで一応、3位以上と勝率5割以上を確定させました。2位マジックは1です。ちょっと虚しい数字じゃあありますが。

     スイープは決めたものの、ライバル(……ともはや呼んでいいかどうか)チームも実に順調に勝ち進んでいます。西地区でのエリミネーション・ナンバーは3、ワイルドカード争いでは5です。まあ東地区はほぼ決まりでしょう。BOS か NYY が東地区で優勝し、優勝できなかった方がワイルドカードで進出。中地区が CLE で西地区が LAA になりますね。ここに来てボストンも腐れヤンキーに負けまくって、独走ペースから一気に接戦に持ち込まれていますし、そんな状況ですら「優勝できなくてもいいから、プレイオフに向けて岡島を温存しよう」だとか、そんなむかつくことを言い始めています。頭来るので、ワールドシリーズでは東地区のチームは応援しないぞ。今回のプレイオフはサンディエゴを応援します。

     さて、こんな時期にエインジェルズ・ステイディアムに行って LAA と4連戦ですよ。この4試合のうち、2回負けたら目の前で優勝を決められることになります。せっかくなんで、スイープして嫌がらせしてやってほしいものですが、無理だろうナァ……。初戦の先発は、ラミレス失格に伴って久々にフィエラベンドがマウンドに上がります。対するはジェフ・ウィーバーの実弟にして、実はウィーバー(背中にファスナーつき)の正体とも噂されるジェレッド・ウィーバーです。今さらケガだけは勘弁な。

    2007年09月20日

    広島のお好み焼き (2) 関西のお好み焼きとの違い

     関西のお好み焼きはご存じだという方のために、そちらとの違いで目立つ点も紹介しておきましょう。

    〈重ね焼き〉
     何と言っても最大の違いは作り方です。生地と材料をすべて混ぜる関西風と違い、材料を順番に重ねていきます。「混ぜ焼き」「重ね焼き」という言い方で区別をつけることもあります。(この言葉、別に一般的に使われている言葉ではありません。詳しくは今後の記事で触れます。)

    〈ソースの味〉
     広島のお好みソースは、甘みがあります。知らずに関西の味を想像して食べると、「甘くて食べられない」ということにもなります。

    〈自分で焼かない〉
     ほぼ完全に店の人が調理します。関西から来た人が「自分でひっくり返したい」と言う場合がまれにあるそうです。気持ちはわかりますが、そんなことを言うのはやめましょう。関西のお好み焼きとは、ひっくり返し方が全然違います。それに、名前がかぶってるだけの別の料理なんだから、焼き加減も全然違います。関西風で身に付けたコツは何の役にも立ちません。

    〈というか、別の料理です〉
     日本のカレーライスと本場インドのカレーが全然違うように、別の料理と思った方がいいでしょう。関西から広島に来て、お好み焼きを食べた方がよく口にする言葉は「関西のお好み焼きも美味いが、広島のお好み焼きも別物としてそれはそれでエエもんだな」というものです。さすがは舌の肥えた関西人です。食の楽しみ方を知る粋な人が多いですね。

     ごく一部、了見が狭くて頭でっかちな人が、関西のお好み焼きを基準に変なクレームをつけることがあるそうですが。お店の方は、そんな人をマトモに相手しちゃダメですよ。どこの土地にもいるダメな客ですから、テキトーにあしらうのが正解です。別に関西の人がそんなんばっかりってわけじゃないです。
    posted by Yosh at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 飲み食い三昧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2007年09月19日

    追記:飲食店のぼやき、客の苦笑い

     先日書いた「飲食店のぼやき、客の苦笑い」という記事に関連した、興味深いブログ記事を見つけました。

    人が食べ物を「美味しい」と思う5つのポイント
    最近は「5つポイント」の中でも「情報で誘導されるもの」の要素が強くなりすぎて、他の要素が頭を抑えられてしまい、食文化そのもののバランスが崩れていると警告している。
     いやあ、そのまんまですね。以前、「かっこ悪い」と評した人そのまんま。この辺、特に大人(若者も含む)に多いかなって印象はあります。高校生とかだと、往々にしてけっこう自分に正直で好感が持てるんですけどね。
    posted by Yosh at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 飲み食い三昧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2007年09月18日

    【MLB シアトル】 水夫くんとエイくんのショートコント

     連戦はまだまだ続きます。今度はタンパベイ・デヴィルレイズ (TB) との戦いです。以前の対戦時でも紹介したかと思いますが、若く才能にあふれた選手の多いチームですね。たとえば4・5番を打つ B. J. アップトンやデルモン・ヤングはまだ22〜23歳です。また、元東京ヤクルトスワローズの岩村明憲が1番打者としてそこそこの活躍を見せています。

     一方のわれらが SEA も、特にブルペンを中心に若い力が台頭したチームです。若さと若さのぶつかり合いとなりました……が、若さという言葉のイメージとは裏腹に、少しおかしな4連戦となりました。それでは戦評の方、どうぞ。

    【第1戦】○ SEA 8−7 TB
     連夜の劇的勝利となりました。前日の OAK 戦はいわゆるクロス・ゲーム(接戦)でしたが、この日は最終スコアこそ1点差であるものの、接戦と言うよりも大逆転劇と言った方がいいでしょう。スゴいゲームでした。

     先発はウィーバー(本物)でした。いつも通りです。2回途中で5点を失ってマウンドを降りています。こりゃダメだなと思っていました。序盤で点差をつけられたのもありますが、相手先発のハメルが良かったのです。この人もいわゆる“将来を期待された”投手で、要は今のところ結果が出せていない選手なんですが、最近はその手の選手からことごとく当たりを引いてしまいます。やれやれ。

     実際、イチローの第1打席もまるっきり合っていませんでした。そんなに大した変化球だとは思えなかったのですが、バットがくるりと回って三振。こりゃ厳しいなと思って見ていました。その後イチロー自体は見事に修正していますが、結局6回を投げて1失点と好投されます。(イチローが彼から唯一打点を奪ったのです。)

     で、こちら側はウィーバーの後を継いだショーン・ホワイトも6回表に2ランホームランを浴びてしまいます。得点は1−7。4.1回を投げて2失点ですから、十分合格点と言えなくもないです。が、本来なら勝負を決する一打と言っていいでしょうから、打たれちゃいけませんでしたね。

     その、中盤まではつまらん試合を我慢して見ていたら、終盤に意外な展開が待っていました。前日同様、強かった頃のシアトルが急に返ってきたのです。7回裏、相手投手がバルフォーに替わると2つの四球でヴィドロ、ブルームクィストが塁に出ます。ここでバッターは前日のヒーロー、ユニエスキー・ベタンコートです。またも期待に応えてくれました。ライト方向奥深くにに流し打つと、ワンバウンドしてスタンドイン。グラウンドルール・ダブルで1点を奪い、さらに1アウト2・3塁のチャンスです。2−7となりました。

     さあ、イチローです。あなたがタンパベイの監督だったとしたらどうしますか? 敬遠しますか? おもしろい場面でしょう。私の見解は次の通りです。「もし、勝ちにこだわるなら敬遠だ。しかし、地区最下位の TB はここで敬遠すべきではない。勝てる可能性は十分ある上に、負けてもそんなには痛くない。緊迫した場面でイチローと自軍投手が対戦する経験は、今の状況の1勝よりも価値がある。」そして、シアトル側から見たら、ここで敬遠されたら、おそらくほぼジ・エンドでした。

     ジョー・マドン監督が同じ考えだったかどうかまではわかりませんが、結論は勝負。良い決断だと思います。まあ裏目に出ましたけど。イチローの打球はショートストップの頭上をふわり。そしてレフト前にポトリと落とします。他の選手ならラッキーなヒットといった打球ですが、もちろん狙って打っていました。あのコースをヒットにするのに一番可能性の高い打ち方ですもん。ブルームクィストが還って3−7です。この回は続くベルトレイがダブルプレイに倒れ、回が終了しますが、望みをつなぎました。そして6回途中から投げている3番手ローランドスミスが8回表を3者連続三振で簡単に切ってリズムを作ります。

     そして8回裏ビッグ・タイムが訪れます。2つの四球とシングルでいきなりノーアウト満塁のチャンスです。ここから「もしかして」という機運がチームに生まれてきます。まあおそらく、イチローや城島といったクレバーな選手は最初から想定していたでしょうけど。打席にはヴィドロ。しかしここで痛恨のダブルプレイ。1点は返したものの、2アウト3塁です。ただし4−7と、点差が詰まってきました。

     チームはぐいぐいノってきます。打席には城島。この場面では一気に決めに行くのではなく、つなぐことを選びました。まあそりゃそうですね。ホームランでもまだ1点差ですから、つないで1点を取る方が上手い戦い方と言えるでしょう。教科書通りのセンター前シングルでもう1点をとり、5−7。この時の城島は冷静でした。そして代打、ジェレミー・リードがヒットでつなぎます。(ゴメン、ちょっと意外と思ってしまった。)2アウト1・2塁で打席に立つのはベタンコート。またしてもベタンコートです。

     またしてもやってくれました。今度はレフト方向に2ランダブルを放ちます。1塁ランナー、リードの気迫あふれるスライディングもあり、ついに、同点です。そして2アウト2塁の場面でイチローに打席がまわってきました!

     ああ、さすがにこの場面は敬遠ですけどね。でも、先ほどゲッツーを打ったベルトレイがリベンジしてくれました。勝ち越しのレフト前シングルです。ついに8点目。8−7となり、6点差をひっくり返してしまいました。

     ベンチもわかっていましたね。この雰囲気。実は城島が打席に立っている辺りから、J. J. がブルペンで用意していました。9回表はもちろん“ビッグ・ガイ”J. J. プッツ登場です。相手打線は1番からの好打順でした。が、物ともせず。最後は恐い3番カルロス・ペーニャを三振に打ち取り、ゲームセット。J. J. の雄叫びが球場に響きました。

     惜しむらくはこんな試合を優勝争いの中で……いやいや、もう言いますまい。奇跡は別に信じちゃいませんが、可能性はゼロじゃないことも把握しています。ソー・ソーで見ていきましょう。

     イチローは素晴らしい活躍で4の3と1敬遠四球でした。ただ、もともとの打数が多すぎて打率は.351にしか上がりません。しかし2打点で大逆転勝利に貢献しています。ライバルのオルドニェスは試合がありませんでした。.358です。

    【第2戦】○ SEA 2−1 TB
     思わず息を呑むような緊迫した投手戦でした。連夜のビッグ・ゲームですね。ただ、私の目にはどちらかというと少し不思議な試合に映りました。こう言うと、実際に試合をご覧になった方は意外に思うかもしれません。でも、そう見えました。

     先発はこちらが“キング”フィリックス・ヘルナンデス。そして相手がジェイムズ・シールズです。今季の成績はほぼ互角、やや相手の方が上といったところです。才能あふれる両者の投げ合いで、ものすごい投手戦になりました。

     ……と、言いたいところですが、見ているとどうもそう思えません。両者とも、何で打ち崩せないんだろう?? という印象でした。相手のシールズはしいて言えばチェンジアップが冴えわたっていましたが、配球はワンパターンに思えましたし、2廻り目くらいには打てるんじゃないかと思ったんですけど、結局ほとんど打てませんでしたね。8回をわずか4安打1失点に抑え込まれています。

     その、1点も地味な取り方でした。5回裏、先頭の6番ヴィドロがライト方向へのダブルを放つと、7番城島はバントを試みます。(私のシールズに対する見立てが間違っているんですかね? ここでのバントは、要はシールズから得点を奪うチャンスはほとんどないという意味が込められているのですから。そして、結果はそれで正解でした。)実はチーム一バントが上手い(らしいです)城島、三塁線に見事に転がします。転がった打球は本当に線上を転がってフェアになりました。捕球したときには時すでに遅し。ヒットとなり、1・3塁のチャンスとなりました。で、次打者のブルームクィストがセカンドゴロダブルプレイの間にヴィドロが生還したのです。

     試合は膠着したまま淡々と進みます。ヘルナンデスも、数字上は素晴らしいピッチングでした。7.2回を投げて6安打1失点、8奪三振ですからね。ただし、あんまりいつもと変わらないなぁという印象でした。「キング、ついに覚醒か?」と思ったのは今季、開幕戦くらいで、それ以外では好投したとしても味方の守備に助けられた面が大きいんですよね。この日もベルトレイ、ベタンコートらの好守、それに何と言っても城島による2度の盗塁刺が大きく影響していました。とは言え、7回までは結果を出していましたから良しとしましょう。

     しかし8回表に捕まります。シールズと比べてここまで球数の多かったヘルナンデス、この回にランナーを2塁に置くピンチを迎えます。それでも2アウトまでこぎ着けましたが、最後には9番ヴェランディアに同点となるダブルを打たれてしまいました。なんというか、微妙に勝負弱いんですよね。そこが少し不満です。さらに続くピンチに打順は1番に戻って岩村明憲です。左打者ですし、すでに113球も投げていたこともあり交代が告げられました。球場はスタンディング・オベーションでしたが、やはり本人がいちばん不満だったんでしょうね。わずかに帽子こそ上げましたが、うつむき加減でダグアウトに戻ってきました。

     ここで出てくるのはもちろんジョージ・シェリル。ここまで打率.280台、ホームランも7本と、おそらく本人にとってはやや不本意な成績とは言え、実力からすると恐い岩村に対し真っ向勝負です。正直、この打席がいちばん見応えがありました。シェリルの直球とスライダーのコンビネーションは「勝負してる」って感じで好きなんですよね。見事に三振を奪い、追撃の芽を摘みます。

     ただし、嫌な形で同点に追いつかれました。だって、ベンチの見方は「シールズは打てない」なんでしょう? 8回裏開始時点で投球は80球そこそこ。まだまだ球数にも余裕があります。このまま完投されそうで、実に厳しいです。

     打席には7番城島。この日の影のヒーローは城島だと思っています。5回のバントヒット、2回の盗塁刺も好プレイでしたが、この打席が何と言っても非常に大きかったです。ホームランでも打ったのかって? いえいえ、違います。単に四球を選んだだけです。それも、結果として得点にはつながりませんでした。しかし、シールズ相手に粘りに粘って、10球以上の球数を投げさせたのです。確か、この打席で球数が95球に届いたでしょうか。こうなると相手ベンチも継投を選ばざるを得なくなります。そして、それが勝負のアヤとなりました。

     この回は上にも書いたように得点にはつながりませんでした。代走ジマーソンが、1アウト2塁のケースで痛烈なレフトライナーに飛び出し、戻りきれずアウトになってしまったのです。レフトのゴメスの送球も良かったですが、若いジマーソンには焦りがありましたね。これも勉強でしょう。

     同点ですが、9回表には J. J. プッツが登板しました。今季2度目の3連投になります。この日は2番からの好打順です。……が、まったくものともしません。2番ノートンをキャッチャーフライ、3番ペーニャを前日に続いて三振に打ち取ると、今季急成長した若き4番 B. J. アップトンも三振に切って取ります。さあ、後は反撃を待つのみです。

     さて、城島のせいで継投を選ばざるを得なくなった TB ですが、2番手にはグラヴァー(元読売の投手で登録名はグローバーでした)が登場します。裏の攻撃なのでクローザーが出しづらいのもわかりますが、あれ? もうちょっとマシなピッチャーを出した方が良いのでは? と思いました。(真相は、「このチームにはマシなピッチャーがいない」だったようですけどね。)さすがにシールズとは全然違いますね。

     先頭のイチローはここまでヒットがありません。しかし、やはり格の違いを見せつけます。初球を簡単にセンター前にはじき返し、塁に出ました。ここで勝ちを確信した人も多いんじゃないでしょうかね。塁に出て無言のプレッシャーを与えるイチロー。フルカウントからグラヴァーが投じた球はやや高めのボール球だったでしょうか。走るイチロー、そして打席に立つベルトレイは半ば強引に、しかし不思議な巧さで一二塁間を抜きます。見事なヒット・エンド・ランが決まり、ノーアウト1・3塁。打席には主砲ラウル・イバニェスを迎えます。この、派手さはないが寡黙な仕事師は、ある意味らしい打球を放ちます。ショートへの緩やかなゴロ。イチローの生還を狙った打球です。ただし打球方向を見たイチローは、ノーアウトであることも踏まえて冒険を避けます。3塁に留まりました。結果は、投げるところなし。内野安打です。

     満塁で4番にまわってきました。ホセ・ギーエンです。フリー・スインガーと称されますが、今季の優勝争いの中で意外とシチュエーショナル・バッティングも見せてくれているように思えます。この打席も、じっくり見てフルカウントに持ち込みました。押し出しでも、内野ゴロの生還でも、外野フライでも構いません。とにかく、1点取ればいいのです。ギーエン、ねらい澄ましていましたね。アッパースイングでの打球はライトの定位置よりも少しだけ深めに飛びます。ライトのデルモン・ヤングが捕球のために足を止めましたが、勝負ありです。世界中のどんなライト・フィールダーであっても、この位置からイチローを刺すことなんてできっこないのですから。終盤での競り合いに終止符が打たれました。

     どんなチームスポーツにも流れというものがあります。人間がやっているのだから、当たり前ですよね。各人は常に全力を出そうとはしているはずですが、そこには流れに乗ったり、飲まれたりということがプロですらどうしてもあります。スポーツの中でも野球は、その流れの変わるきっかけが本当に微妙だったりします。必ずしもホームランや連打、三振ショーばかりとも限りません。また、テレビの解説者が言うようなバントの成否やエラーばかりでもありません。

     この日の流れは9回をのぞいて、ごく緩やかにいったり来たりを繰り返していた感がありました。これが、私がこの試合を不思議と称する理由です。普通、こういうスコアの投手戦だと、両チームの投手がまるで流れの綱引きをしているかのようにピンと張った感じに見えるものですが、この試合ではだらんとした綱が見えたような気がしたのです。そのゆるんだ綱を、城島が隙を見て何度かピッと引っ張ったのが、勝ちにつながったんじゃないでしょうか。プライベートでは釣り人の彼、いいフィッシングっぷりでした。

     イチローは最終打席のシングルのみで4の1です。打率は.351ですね。オルドニェスは.357です。

    【第3戦】× SEA 2−6 TB
     先発投手のマッチアップを見た瞬間に、負け確定かなって試合でした。まあ何と言いますか、予想を裏切らないというか予定通りというか。あちらがエースのスコット・キャズミアーで、こちらが炎上王のホラシオ・ラミレスですもん。

     ラミレスは1回表、いきなりの4失点でワンアウトも取れずに降板しました。まあ失点の一部は後続が還したランナーじゃああるんですが、そもそもここまでのふがいない成績の上に4者連続出塁を許したら、ここで降板を指示されてもやむを得ないですし、そうなるとブルペンでの準備も当然十分な時間はないでしょう。これは純粋にラミレスの責任と言って構わないかと思います。ちなみに2番手のカンピーヨがブルペンで準備を始めたのは、3番ペーニャの打席が始まったときのようです。

     で、相手投手がキャズミアーですから、さすがに2日前の再来とは行きませんでした。3安打1失点11三振に抑え込まれてしまいます。ただし、6回で降板しています。その後に出てくる大したことない投手陣を打ち崩せなかったのは残念です。

     ちなみに城島はこの日も盗塁を2つ刺しています。阻止率.446はリーグダントツトップです。あまり他チームの試合を見ないのでもしかしたら的外れかもしれませんが、実は密かにゴールドグラブ賞を取れるかもしれませんね。守備イニング数1027.2回、捕逸5個、守備率.997はそれぞれリーグ2位、3位、1位です。試合を見ていても、去年のような捕球がおぼつかないという様子は見られなくなり、荒れた球が暴投になるのもよく防いでいます。イチロー、ベルトレイと共に期待したいですね。

     まあ、見どころの少ない試合でした。とは言え、ようやくホラシオ・ラミレスに先発失格の烙印が押されました。もっと早ければ……って感はありますけどね。

     イチローは4の1です。打率は.350となりました。オルドニェスは.356ですね。両者とも、本当によく打ち続けます。

    【第4戦】× SEA 2−9 TB
     酷い凡戦となりました。序盤のウォシュバーンは最高に近い出来だったんですが、回を追うごとにだんだん今イチになってきて、5回途中でマウンドを降りています。やっぱりスタミナに難がありますね。先発がゲームを作れないようでは、なかなか試合に勝てるものではありません。それこそ、第1戦みたいなことは年に1度くらいしかないものです。

     後続のヒューバー、オフラハティ、グリーン、パリッシュも点を取られ、結局9回を投げたホワイトのみが無失点というぐずぐずのゲームでした。このチームのブルペンが強力ってのは、幻想だったんだなぁと今となっては思いますね。早起きしてまで見て損しました。

     相手先発のソナンスタインは将来性豊か(中略)またしても当たりを引いてしまいました。というか、このレベルの投手に対して、同じような余裕のなさで打席に立つ選手が多すぎる気がしますね。仮にもビッグ・リーグの先輩なのですから、相手を呑んでかかっていくべきでしょう。ベン・ブルサードとか、どっちが新人なんだかわからないような打席の立ち方でした。

     イチローは3打席ほどまわってきて、2打数2安打となりました。全打席出塁したものの、珍しいことにピッチドアウトに引っかかっています。ここ最近見せる「らしくないプレイ」が今日も見られ、精神的にも限界なのかなと思わされます。まあ打率が.352となったのは良しとしましょう。しかしオルドニェスも4の2で.357と打率を上げています。レベル高いなー。




     エリミネーション・ナンバーが着実に減っていますね。西地区が6、ワイルドカードが8です。まぁ念のため。

     日程です。同地区対決が7試合ほどロードで行われます。まずはマカフィー・コロシアムでオークランド・アスレティックス (OAK) と3試合を、それからエインジェル・ステイディアムを舞台にロサンジェルス・エインジェルズ (LAA) と4試合を戦います。順当に行くと、つい1ヶ月前まで優勝争いをしていた LAA に見事に地元優勝を献上してしまう計算になります。

    2007年09月16日

    広島のお好み焼き (1) ゼロからのお好み焼き講座

     ありがたいことに、記事のリクエストを戴きました(さざなみさん Thx!)。テーマは「お好み焼き」。これについて何回か書き散らかしていきたいと思います。

     で、最初なんですが、当ブログは広島以外の方からのアクセスもけっこう多いようですから、まったくのゼロからスタートしていこうと思います。広島のお好み焼きのことをほとんど知らない方に向けて書いていきましょう。

     どんな食べ物なのか。簡単に言うと、いろんな物を鉄板に重ねて焼き、最後に「お好みソース」で味付けて食べるものです。こんな感じで作ります。

    (1) 生地:小麦粉を溶いて作った生地をクレープ状に薄く、丸く広げる
    (2) キャベツ:キャベツをその上に乗せる
    (3) 肉:三枚肉(豚の薄切りバラ肉)をその上に乗せる
    (4) 焼く:しばらく焼いて、ひっくり返す
    (5) そば:中華そばを炒める。火が通ったら (4) を上に乗せる
    (6) 卵:薄く、丸く広げて (5) を乗せる
    (7) ひっくり返して、ソースなどで味付け

     ベーシックな部分だけを紹介しました。もちろん、調理過程はお店によっていろいろと違っています。(2) のところでもやしが入っているお店は多いですし、(7) の仕上げの味付けには塩コショウと青のりはよくありますが、ネギ、ごま、ガーリックパウダーなんかが乗っているケースも見られます。変わり種では大根おろしなんてのも。他にも、生地に見えない工夫をしているところもあります。あと、イカ天のトッピングも人気ですね。新しめのお店なら、コーンやチーズなどのトッピングも見られます。

     んで、リクエスト元のさざなみさんのブログで触れられている焼き方の違い「ぎゅうぎゅう」と「ぱんぱん」ですが、これはどちらもあり得ます。どちらが正解というわけではなく、他のいろんな要因との兼ね合い、考え方や目指す味の違いなどで、こういった細かな作り方の違いが出てくるのです。(まぁいろいろあるのですよ。鉄板の温度とか。最初の記事でいきなりマニアックなことを書いてもアレなので、詳しくは後日気が向いたら触れます。)リンク先には広島駅そばの「金ちゃん」の動画が紹介されていますが、アバウトですねー。でも、これはこれでアリな訳です。しかし、こんな感じが主流というわけでもありません。
    posted by Yosh at 23:00| Comment(2) | TrackBack(1) | 飲み食い三昧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2007年09月14日

    【MLB シアトル】 シアトルの秋風……

     死に体のシアトルです。非常にしんどい戦いが続きます。選手らのモティベーションの低下は手に取るようにわかりますが、そこではるかに引き離していたはずの3位オークランドとの対戦が待ちかまえています。このまま下手をすると3位転落、勝率5割も怪しい状況になってしまいました。

     どうなっちゃうの? 心配ですが、それでも戦いは続きます。

    【第1戦】× SEA 3−9 OAK
     2回表にホラシオ・ラミレスが5点を取られて、一気に試合を決められてしまいました。これが調子良い時期だったら5点くらいひっくり返しちゃう勢いもあったのですが、今だと「点を取ってもまた取り返される」という雰囲気がチームを覆っているのか、あまり元気がありません。せっかくフィエラベンドが2回途中から素晴らしいリリーフで7回までゼロを並べたのですが。

     ようやく3点を取って追撃ムードかと思いきや、今度はリリーフ陣が打たれてしまいました。モローが2アウト満塁のピンチを作ると、代わったローランドスミスが6番ダン・ジョンソンにホームランを打たれてしまいます。一時期は共に2点台を誇っていた2人の防御率は、ついに4点台に突入してしまいました。彼らに限りませんが、無理が祟って、あるいはモティベーションの低下も相まって、ブルペンは完全に崩壊しています。

     イチローは5の2です。.351です。とはいえ三振やダブルプレイなどもあり、乗り切れていない日になりました。ライバルのオルドニェスは2打席だけの出場で、1の0、.359です。

    【第2戦】× SEA 4−7 OAK
     ジャロッド兄さんはついてないなぁ……などと言われますが、単純に勝負弱いだけだと思います。要は、本当に点を取られてほしくないところで点を取られることが多いので、結果として好投が報われないかのような数字になるのです。この日も、4−4で迎えた6回に2点を取られ、14敗目を喫しています。ここまで9勝14敗、防御率4.49とは、見事に例年並みの数字ですね。ある意味、安定感があります。

     この試合は、それがすべてかな。それでもカンピーヨが7〜9回を無安打無死四球で完璧に抑えて、未来を見せてくれています。メキシコから来た苦労人、来季は花開いてほしいものです。

     イチローは5の1で、.350です。オルドニェスは4の1で.358です。

    【第3戦】○ SEA 6−5 OAK
     ここ最近は「このまま一気にずぶずぶ行って最下位か?」とすら思っていました。なんせ良くも悪くも勢いに左右されるチームですから、優勝戦線から突如脱落して泥沼になってしまった現状を考えると、十分考えられますよね。それだけは避けてほしいと思って見ていましたが、なんとか踏ん張りました。しかもいい勝ち方でしたから、ここから調子を上げて来年につなげてほしいものです。

     バティスタ先生と、相手エースのダン・ヘイレンが投げ合いました。3連戦中、いちばん勝てそうにない試合だと思っていたんですが、先生がまあまあの出来、そしてヘイレンが意外とそこそこ打ててしまって、3−3の同点。その同点で迎えた6回裏にイチローがセンターに1ランシングルで勝ち越し、中盤までに4−3とリードを奪います。

     しかし、この日は7回に代わったオフラハティが2失点でした。これで、ここまで精一杯支えてくれていた新人リリーフのうち3人が防御率4点台に突入してしまいました。全員、一時期は2点台だった投手です。踏ん張っていたことを知っているだけに、後世に残される記録が良い物ではないという結果は悲しいですね。4−5と逆転を許します。

     ただし、ここ最近では珍しく春から夏にかけての強かった頃のシアトルが帰ってきました。8回裏に代打アダム・ジョーンズが起死回生の同点ソロ・ホームランを放ちます。9回表はすっかり登板機会が減ってしまった J. J. プッツが登場します。休養十分なのか、ボールは切れ切れで、その代わりちょっと制球がばらつく中、OAK 打線は当てるのが精一杯といった感じ。簡単に3人で終わらせてしまっています。

     そして9回裏、1アウトからギーエンがレフト前にシングルを放つと、ブルサードがセカンドへ進塁打を放って2アウトながら2塁のチャンスを迎えます。打席は6番ヴィドロ。イチローをのぞいてはチーム内で唯一3割を放っている好打者です。相手側はここで敬遠を選択します。

     実はちょっとにやりとしてしまいました。次の打者は7番ベタンコート。終盤のこういった場面にめっぽう強い選手です。普段は9番を打つことが多く、こういった終盤の競った場面でよく「イチローに回してくれ」という期待を良い意味で裏切ってくれます。「イチローに回さなくても勝てたね」という風に。私は「チャンスに強い」という物言いをあまり過度には信じないのですが、そうだとしてもベタンコートは今季.290そこそこを打っていて、それだけでも単純に期待できます。

     ベタンコート、期待に応えてくれます。ややライトよりのセンター前にフライボールを落とし、見事なシングルです。2アウトだったこともあり、2塁ランナーとして代走に出ていたジマーソンも迷いなくホームへ走り込みます。打った瞬間にサヨナラとわかる打球でした。

     このチーム状況でも、サヨナラ勝ちというのはうれしいものです。この勢いで、せめて地区2位くらいは死守してほしいものです。

     イチローは5の1でした。勝ち越しの打点を挙げていますが、ヒットのペースは不調とまでは言えないにしろ、今イチですねぇ。打率.349です。一方、オルドニェスは3の1で、.358です。敵ながら素晴らしい活躍ぶりですね。元からいい選手でしたが、今季のようなずば抜けた成績を残すことは想像していませんでした。MVP は A-Rod と彼の2人に絞られたと言ってもいいでしょう。実は SEA がポストシーズンに進出したらイチローにもチャンスがあると思っていたんですけどね。



     ここ最近、1勝2敗ペースです。上にも書きましたが、むしろ西地区の順位を気にした方がいいかもしれません。ちなみに OAK に6.5ゲーム差です。今季、また対戦があるので油断できませんね。

     念のため、エリミネーション・ナンバー(日本で言う優勝マジックのことです)も書いておきましょう。10ゲーム差もついていますが、西地区ではまだ9残っています。意外ですね。こっから LAA 4連戦まで12連勝したら、まだわからないじゃないですか。ワイルドカード争いの方は NYY が2位 DET に13をつけています。対 SEA だと12ですね。だからヤンキーはウザいって言ったんだよ……。

     日程です。地元セーフコ・フィールドでタンパベイ・デヴィルレイズ (TB) との4連戦です。ここまであまりにハードなゲームが組まれていたので、なんか親善試合みたいに見えてきますが、一応ちゃんと公式戦です。

    2007年09月10日

    【MLB シアトル】 実質終戦

     ニューヨーク・ヤンキーズ (NYY) との3連戦を1勝2敗で迎え、苦しい立場となったシアトルですが、ここでさらに苦しい戦いを強いられます。次の相手はワイルドカード争い同率2位に並ばれているデトロイト・タイガーズ (DET) です。

     んまあ実は、すでにあきらめているファンも多いです。私もそのひとりなんですが、ここ最近の結果もさることながら、試合内容の悪さはそう思わざるを得ないですね。というわけで、今後はやる気ない感じでの戦評となるでしょう。

     どちらかというと、イチローの3年ぶり3度目の首位打者争いの方に目が行ってしまいます。特に、相手にはライバルのマグリオ・オルドニェスがいますしね。

    【第1戦】× SEA 1−6 DET
     んまあ、小説家の先生に先発ローテーションが務まると思っていた私がバカでした。調子の良かった時期は本当に限られていましたね。6点取られておしまいです。相手先発のヴァーランダーも良かったですし。

     イチローは押さえ込まれました。4の0で.349です。オルドニェスは3の2で.354です。いきなり突き放されてしまいました。

    【第2戦】× SEA 6−12 DET
     ウィーバー(本物)登場です。こちらも久々に気持ちよく打って、5回まで毎回得点を挙げたのですが、それを上回る7点をプレゼントです。ちなみにウィーバー、1年単位で見たら投手ではチーム2位の高額年俸です。実はウィーバー(背中にファスナーつき)と合わせて2人分の年俸だったんでしょうね。

     ついでにグリーンとローランドスミスの2人も打たれました。もう、ブルペンは登板過多でボロボロです。ふがいない先発陣はともかく、ここまで浅い経験を若さと勢いでカバーし、チームを支えてくれていたブルペンを責めることなどとてもできません。チームもきっとあきらめムードでしょうね。こうなると脆いものです。あ、AAA タコマでエースをやっていたカンピーヨがようやく上がってきました。何で昇格しないのかなと不思議に思っていましたが、ようやくです。ただ、ソロホームランを打たれましたが。

     イチローは5の1で.348です。オルドニェスは3の1で.354です。オルドニェスは妙に SEA 戦に強く、逆にイチローは DET 戦に今イチ弱いですね。彼らの実力差というより、互いの相手投手の実力差のように思いますが。

    【第3戦】○ SEA 14−7 DET
     乱打戦になりました。相手先発のボンダーマンが予想外の不調で、2回途中でマウンドを降りると、後続もピリッとせず4回までで13点を奪う猛攻を見せてくれました。しかしこちらのエースも決して好調とは言えません。フィリックス・ヘルナンデスも初回の4点を含む7点を奪われます。いつもの「良い球を放るのに、詰めが甘い」という感じではなく、「ストライクは甘く入り、ボールははっきりとわかるくらい外れる」というどうしようもない内容でした。

     これだけ点差がついたのに、もしかしたら勝てるかもと思い始めるまで、5イニングを要しました。ただし、もちろん確信は持てませんでしたけどね。ちょうど去年もこの時期はブルペンが崩壊していました。その去年と最近の試合っぷりが妙にかぶるんですよね。なので、全然油断ならないと思ってみていました。

     だけど何とかグリーン、オフラハティで8回まで抑えきりました。ちなみにグリーンはきのうも打たれたのに連投させられていますが、かなり意味がわからない登板ですね。打線の方は序盤に比べて少し大人しくなりましたが、それでも追加の1点も奪っています。

     そして9回はプッツの久々の登場です。そのプッツがヒットを1本許すものの、比較的危なげない投球で投げきり、ゲームセットです。久々の勝利となりました。

     イチローは6打席ほどまわってきて、4の3でした。四球も2つ選んでいますので、出塁で見ると6の5ということになります。貴重な追加点となる1ランシングルも放っており、この日は久々に胸がすっとするような活躍ぶりです。打率は.351です。オルドニェスも4の2と相変わらずよく打っていて、.355です。



     もう順位はいいですよね? まだまだ続く過酷な日程だけはチェックしておきましょう。明日からは地元に戻り、同地区対決となります。オークランド・アスレティックスをセーフコ・フィールドで迎え討ちです。これが3連戦となったあと、引き続きホームでタンパベイ・デヴィルレイズと4連戦、そこからロードに出てまたオークランドと3連戦。そして、大事な試合になるはずだったロサンジェルス・エインジェルズと4連戦ですね。

     久々にやや長いことシーズンが楽しめました。なので恨み言は言いません。(最初から一貫して言っているビル・バベジ GM のチーム作りと、ラフィエル・チャベス投手コーチの継投は別です。)今シーズンの残りはケガもなく、来季につながるような戦いを見せてくれればそれで十分です。あ、イチローさんは首位打者もお願いしたいところです。

    2007年09月06日

    【MLB シアトル】 ニューヨークに散る

     さて、ロサンジェルス・エインジェルズ (LAA) にスイープされるなどして9連敗して西地区優勝争いからほぼ脱落してしまったシアトルですが、まだワイルドカード争いには望みがあります。数字的には首位のニューヨーク・ヤンキーズ (NYY) に2ゲーム差ですから、十分に可能性があると言っていいのですが、百戦錬磨のヤンキーども、この時期に本当に強いです。数字ほどの期待はできません。

     が、この時期にそんなことは言っていられません。実績も原因も内容も関係なしです。とにかく勝つしかないのです。

    【第1戦】○ SEA 7−1 NYY
     “キング”フィリックス・ヘルナンデスと“ロケット”ロジャー・クレメンスという新旧エース対決となりました。とはいえ、まだまだポテンシャルを発揮し切れていないキングと、さすがに衰えたのか並の成績になってしまったロケットじゃあるんですけどね。でも、やっぱりビッグネーム同士の対決ですからワクワクします。

     ヤンキーの何がウザいかって、まずは打線です。1番から9番までずらりと並ぶ強力打線は、全員が3割15本をクリアしてもおかしくない構成です。ほんの少し隙を見せると、袈裟にかかって襲いかかり一気に大量点を奪われてしまいます。また、案外足技を使える選手も多いのも嫌ですね。

     なので、初回に2番ジーターが出塁しすぐに盗塁を決めたときは嫌な予感がしました。案の定、4番 A-Rod に簡単に先制のセンター前シングルを打たれてしまいます。さらにその A-Rod が盗塁を決めるなど、嫌らしい野球を仕掛けてきます。9連敗中なだけに、たった1点とはいえ初回に奪われると厳しいものがあります。

     が、2回表。ランナー1・3塁からラッキーな得点を得ます。ロペスが放った、というかバットにかすっただけの打球はまるで技ありのセーフティ・スクイーズかのよう。同点に追いつきます。さらには3回表にイチローのソロ・ホームランが飛び出して、2−1で勝ち越します。既報ですが、これが今季の200安打目になりました。たぶん、狙ってましたね。

     これで俄然チームは盛り上がります。しかし肝心のキングがピリッとしません。毎回のようにランナーを出し、リズムを作れずにいます。心配しながら見ていましたが、この日は勝利の女神が(やっと)微笑んでくれました。ランナーはベタンコート、ロペスの二遊間“ダブルプレイ・トゥインズ”が潰し、難しい当たりもサードのベルトレイがきっちりと処理、そのまま強肩で刺しまくります。これら内野ゴロは難しい送球も多かったのですが、それを捕球し続けたファーストのブルサードも良い動きを連発していました。普段は守備を評価されないレフトのイバニェスも、この日は密かに好判断を再三見せてくれています。守備陣がキングをもり立て、結局7回1失点という結果を残してマウンドを降りました。

     打線の方も久々に綺麗につながりました。勢いがつきさえすれば、こんな物です。連打連打でクレメンスを4回で引きずり下ろし、ムシーナ、ブリトン、ファーンズワースと継投した NYY 投手陣から合計16安打7得点を奪っています。今季の良いときの典型的な展開でした。

     あとは8回をグリーンとシェリルが、そして点差は離れていましたが9回には J. J. プッツが出てきておしまい。久々に勝利の美酒に酔える日がやって来ました。

     イチローは5の3です。ライト前への痛烈なラインドライブのシングル、右中間スタンドへのソロホームラン、レフトへの技ありの流し打ちと、いろんなヒットが見られて楽しかったです。

    【第2戦】× SEA 3−12 NYY
     開始前から、ファンも含め悲壮感が漂う試合でした。これまで、大きな連敗のあとにはそれを補う快進撃が続いていたものですから、単なる偶然だとわかっていてもそれに期待する気持ち。しかし、逆にそれくらいしか期待できるものが残っていないということでもあります。

     先発はこちらが結果の残せないホラシオ・ラミレス。あちらがエース級の活躍を見せる王建民(ワン・チェンミン)。冷静に見て、勝ち目は薄い試合でした。それでも、一縷の、しかも根拠のない望みを持って試合が始まったわけですが……。

     やはり奇跡はそうそう起きないみたいですね。アクシデントもあり、さほど調子の良くなかった王から全然チャンスを作れません。いや、多少は作ったのですがことごとく潰してしまいます。逆にラミレスはじわじわと点を奪われていきます。4−0。6回途中でマウンドを降りています。その6回裏をなんとかオフラハティがしのぎ、7回表にベルトレイがソロホームランで追撃したときには、まだ希望があったんですけどね。

     その希望にかけて、敢えて勝ちパターンの投手で臨んだ7回裏、試合が壊れます。モローが3失点、ローランドスミスが3失点で試合を決められてしまいました。その後に出てきたパリッシュも1点ずつ奪われています。ついでですけど。

     11−1になってしまいました。試合は捨てて、別の方向に楽しみを見いだしましょう。8回表は打順が8番のロペスからでした。休養と若手起用とを兼ねて、ここから代打攻勢が始まります。セプテンバー・コールアップで昇格した選手のうち、野手を全員投入しました。まず代打としてジェレミー・リードに始まって、次がジェフ・クレメント。この2人が凡退したかと思うと、1番イチローの代打には先に昇格を果たしていたアダム・ジョーンズが出ます。さらに、ここ最近代走の切り札として起用されていたジマーソンが今季初打席に立ちます。この2人が出塁し、3番代打には期待のヴラディミール・バレンティンが登場です。期待に応えて2ランダブルを放ちました。4番にもニック・グリーンが出てきて、これで6人連続代打となりました。8回裏にはファーストのブルサードをのぞく全員が先発メンバーと入れ替わって守備位置につくことになりました。その交代もあって、9回表にもマイク・モースとロブ・ジョンソンが打席に立っています。まあ若手だけで2点取ったんだから上等でしょう。

     イチローは3の1です。上記のように途中交代です。

    【第3戦】× SEA 2−10 NYY
     はい。終戦ー。やっぱり無理でしたね。今までありがとう。

     イチローは4の1です。



     一応、ワイルドカード争いの順位の方だけは書いておきましょう。3ゲーム差の2位です。3位にはデトロイト・タイガーズ (DET) が0.5ゲーム差で迫っています。

     1日休んで17連戦となります。もう終わったんだから勘弁してやってほしいですが、そうもいかないみたいです。まずは DET と3連戦ですね。

    飲食店のぼやき、客の苦笑い

     飲食店を営まれている方からよく聞く話があります。「最近は、頭でっかちな客が多い。」と。このぼやき、大いにうなずけます。何かの効能、特に健康効果を期待したり、こだわりの食材が云々という肩書きに弱かったりなど、確かに頭でっかちな人が多いなって思います。

     客の立場として自分を見つめ直すと、そういう面がないとも言い切れません。メニューに「烏骨鶏卵で作ったふわふわチーズオムレツ」なんて書いてあったら、ちょっと注文したくなっちゃいますしね。けれども、たとえそんな風に惹かれたメニューだったとしても、好みじゃなかったら次は頼まないでしょう。私は美味しい物を飲んだり食べたりしたいだけですからね。自分が好きか、嫌いか、単にそれだけです。

     それで十分だと思うのですが、世の中には確かに自分の感性ではなく、他人の言葉ばかりを信じる人が少なからずいるようですね。かっこ悪いなって思います。

     さて、この手のぼやきを「よく聞く」と書きました。どんなお店から聞くのかというと、共通点があります。長く腰を据えた営業をしていて、それでいて過度の拡張をしないようなところが多いですね。そういうお店はたいてい自分の出す物に自信があり、味で勝負しています。だから、味以外の基準で選ばれると拍子抜けするのでしょう。

     でもね。これは客だけの話かというと、違うと思います。お店の側だって、そういう売り方をしているところはたくさんあります。たとえば、イマドキのラーメン屋って本当に能書きがうるさいですよね。店内随所に、いかに「こだわっているか」が書き連ねられています。\∩∠耳なし芳一か!

     こういうところは、こだわりが舌では伝わらず、書かないと伝わらないような、よほど味に自信がない店なんだなって、私の目には映ります。この手のお店、最初は宣伝と能書きで客を呼べるけど、だんだん流行らなくなるのがよくあるパターンです。(一部、安定営業をしているお店もありますが、例外的ですね。)

     店も客も、どっちもどっちなんですよね。まあ、そうじゃないお店と末永くお付き合いしていきたいものです。
    posted by Yosh at 03:02| Comment(2) | TrackBack(0) | 飲み食い三昧 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

    2007年09月04日

    【MLB イチロー】7年連続200本安打達成

     速報です。たった今、イチロー選手が7年連続シーズン200本安打を達成しました。それも、あの“ロケット”ロジャー・クレメンスから勝ち越しとなるソロ・ホームランです。おめでとう! 偉大なウェイド・ボッグスに並びました。来年はウィリー・キーラーが19〜20世紀の変わり目に達成した MLB 記録、8年連続に並ぶことが期待されます。

     えっ? なんでこんな時間に起きているのかって? この瞬間を見るためですよ。明日はもちろん仕事です。でもそんなの関係ねぇ! そんなの関係ねぇ! はいオッパッピー。

    ※3:14 追記:
     上記は速報のために大急ぎで書きましたが、もうちょっと補足しておきましょう。イチローは前日までシーズン通算198本のヒットを放っていました。ワイルドカード争いの天王山となった大事なこの試合、相手の先発はロジャー・クレメンスです。イチローが苦手にしている(データ上はね。ただし20打数のデータなんで、はっきり言ってあんまり意味ないです。)投手です。

     まず第1打席、まっさらなバッターボックスに立ったイチローはライト前に鋭いラインドライブの打球を放ちます。イチローとしては少し珍しい、いかにも引っ張ったぞという当たりでした。残念ながら次のヴィドロがサードゴロダブルプレイに倒れてしまい、得点にはつながりませんでしたが、次打席への期待を掻き立てる素晴らしい打球でした。

     そして1−1の同点で迎えた3回表。リードオフとなったこの打席で右中間スタンドに飛び込むホームランを放ちました。ヤンキー・ステイディアムは一般には打者不利とされていますが、それでもライト方向はそこまででもないんですよね。まあ入らなくても長打にはなったと思いますが。

     あ。たった今、第3打席が終わりました。クレメンスとポサダのバッテリー、この2度の打席に懲りたのか、主に外角に逃げる投球でしたが、逆にそれを流し打ちして1ランシングルを放っています。これで3の3ですね。

    2007年09月03日

    【MLB シアトル】 もしかして今年も……?!

     20連戦が続きます。15〜17戦目はトロント・ブルージェイズが相手となります。舞台となるロジャーズ・センターはよりによって体への負担が大きい人工芝球場です。まるで手を替え品を替え意地悪されているような感じですが、ケガをしないよう気をつけてほしいものです。

    【第1戦】× SEA 5−7 TOR
     どちらかというと打者有利な球場だと思いますが、そういうところでフライボールピッチャーのウォシュバーンが投げるとどうなるか。ちょっと調子が悪いとすこんすこん打たれてしまいます。3塁打と3本のホームランでいとも簡単に6点を奪われ、4回途中でマウンドを降りています。

     必至に、食い下がったんですけどね。

     イチローは5の3で気を吐いています。

    【第2戦】× SEA 1−2 TOR
     現地の日付で9月1日になりました。25人枠が大幅に緩和される“セプテンバー・コールアップ”の時期です。何度かに分けてベンチ入り選手を増員していく見込みですが、この日はとりあえず数名が MLB 入りを果たしています。その中には今季先発も務めたフィエラベンドなどがいます。

     さて、試合に行きましょうか。負けはしたものの、素晴らしい投手戦で大変見応えのあるいい試合でした。内容は最高と言っていいんじゃないですかね? ……と、優勝争いしてなかったら言いたくなるところです。まあ8連敗目でなければ優勝争い中でもそう言っていたでしょうよ。

     相手先発のマクゴーワン、100マイル近い剛球を投げ、すごい才能の持ち主でありながら制球が今イチという投手です。これを MLB の世界の基準で言い換えると、そこら辺にどこにでもいるピッチャーとなります。その、少なくとも現段階では大したことない投手でも、ときどき大当たりすることがありまして、運悪くそれに当たってしまいました。8回をわずか6安打1失点に抑えられています。

     こちらの先発のバティスタ先生も2試合ぶりに大先生モードでした。6回までは両チームともゼロが並ぶ緊迫した投手戦です。しかし、7回裏にグレッグ・ゾーンからソロホームランを浴びてしまいます。8番キャッチャーで、.230程度、ホームランもここまで6本しか打っていなかった打者にです。今季、この打たれてはならない人に、打たれてはならない場面で、何度も何度もやられているような印象があるのですが、今回もまさにそれでした。先制点を与えてしまいます。

     それでも8回表にジェイミー・バークがヒットで出塁すると、この日から上がってきたジマーソンが盗塁を決め、しかもそれが悪送球となって3塁まで進みます。そしてそのランナーをイチローがセンター前のシングルで見事に迎え入れました。同点です。以前、どんなに劣勢でも冷静に仕事ができる選手として、イチロー、バーク、それにヴィドロの名前を挙げましたが、そのうちの2人が期待に応えました。そして、打席にはそのヴィドロです。期待大でした。が、結果は最悪のゲッツー。

     8回裏はグリーンですが、ランナーをいきなり2人出してしまいます。ここが経験不足なのかなと思うところですね。次打者にセンター前シングルを打たれて勝ち越しを許しました。ただ、その後は代わったばかりの城島が2塁ランナーをけん制で刺し、ジョージ・シェリルがぴしゃりと抑えて9回に望みをつなぎました。

     9回表には後半戦絶好調の相手クローザー、アカードが登板します。連投で疲れがあるのが、先頭のギーエンに死球。ここで8月絶好調だったラウル・イバニェスが登場します。前日もいい当たりながら好守に阻まれ最後の打者になってしまったイバニェス、期待できます。と言いたいところでしたが、この日もハードラックとしか言いようがありません。またしても好守に阻まれ、最悪のダブルプレイです。これで実質的にとどめを刺されました。最後はベルトレイがライトフライに倒れてゲームセットです。

     イチローは4の2です。今季198安打に到達しました。怒濤の勢いで7年連続200本安打に向けて突っ走っていますが、それが逆にもの悲しいですね。

    【第3戦】× SEA 4−6 TOR
     久々にウィーバー(本物)の登場で、そのままいつも通り試合を壊して帰っていきました。4回途中で降板し、記録は3回5失点。実質的に試合が決まってしまいました。またしても打たれちゃいけないグレッグ・ゾーンに打たれたんですよね。それと、ウィーバーになぜか相性の良いマット・ステアーズ。ご存じですか? 覚えていますか? 元中日ドラゴンズのあの彼ですよ。穴の多い打者だと思うのですが、そのステアーズにも手痛い一撃を食らっています。

     なあに、打ち返せばいいじゃんと言いたいところですが、そう上手くいきません。相手先発のバーネットはちょうど前日に投げたマクゴーワンにタイプがよく似た“当たりはずれのある豪腕投手”ですが、すでに9年目のベテランで、“当たり”が出る可能性が多少高いです。そして、当たりを引いてしまいました。7回をわずか4安打に抑えられます。特に序盤、めちゃめちゃ調子が良くて、完全試合すら覚悟したほどでした。まあその割には数少ないチャンスをものにできた部類でしょう。一応、3点を奪っています。そのうち2点を奪ったのは2日間やられっぱなしだった4番ラウル・イバニェスでした。優勝争いの中の大連敗中でなければ、「負けたけど、打線はつながっていた」って言いたいんですけどね。

     その後は昇格したばかりのフィエラベンドが6回までを抑え、少しずつ追撃していったのですが、7回裏にリック・ホワイトがランナーを2人出しただけでアウトを1つも取れずに降板すると、後を継いだオフラハティが走者の1人を還して1点を失います。これでとどめを刺された感がありました。それにしても、リック・ホワイトをなぜ取ってきたのかもわからなければ、なぜマイナーから上に上げたのかも理解できません。が、何と言ってもなぜこのケースで登板させたのかがわかりません。勝ちに行くならブランドン・モロー、捨てゲームにするなら同じホワイトでも若手のショーン・ホワイトの方じゃないですかね。

     まあいいや。とりあえず9連敗です。

     イチローはバーネットにまったくタイミングが合わなかったことなどもあり、4の0です。200本を期待していたのですが、残念です。打率は.350となりました。



     これでもう地区優勝はほとんど無理でしょう。ロサンジェルス・エインジェルズ (LAA) に突き放されて6.5ゲーム差、マジック21です。ワイルドカードの方ですが、前々からウザいウザい言っていたニューヨーク・ヤンキーズ (NYY) が首位となり、2ゲーム差をつけられています。でも、SEA も一応まだ2位に踏みとどまっていますね。3位がデトロイト・タイガーズ (DET) で、1ゲーム差です。

     しかしこの時期に9連敗とは……。去年も一応、途中までは優勝争いしてなくもないんですよね。で、ものすごい勢いで負けてずるずる落ちていったという。その点において、今年はたまたまそれが8月の終わりに来ただけで、案外例年と変わっていないのかもしれません。いわゆるぬか喜びってヤツです。

     いや、ラストチャンスが残っています。明日からワイルドカード争いをしている NYY との直接対決があるのです。この3連戦でスイープを決めれば、再びワイルドカード首位に立つことができます。もちろん12連敗なんてことになれば、もう無理と言って良いくらいのダメージになりますけどね。そしてこのワイルドカードの天王山が終われば、20連戦終了です。まあ1日休んで18連戦が続くんですけどね。
    ×

    この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。