さて、先日前振りだけしておいて放っておいたマイクロパウダーセパレーターの記事を思い出したように書いてみます。
実は購入の最初の動機は、味の改善ではありませんでした。水浸式の水出しコーヒーを作る際に使うと良いなと思ったのです。というのも、普段私は
ハリオの水出しコーヒーポット(リンク先は購入ページですので不要な人は見るだけにしておいてください)を利用しているのですが、これまでどうしてもメッシュの目詰まりが起きてしまい面倒だったんですね。(これは我が家のミルの設定が偏っていて、いちばん粗く設定しても細挽きになるし、微粉もそれなりに出てしまうのが原因なのですが。)そこで、その目詰まりを解消するために良いんじゃないかと思って、導入してみたというわけです。
というわけで実験その1。「水出しコーヒー with マイクロパウダーセパレーター」です。この8人用のコーヒーポットでは 80g のコーヒー粉が必要になります。そこで微粉となって使用されない分のことも考えて、普段より少し多めの 84g の豆をミルに投入して挽き、できた粉をマイクロパウダーセパレーターにかけてみました。説明書によると「数10秒振る」ということですので、ここは忠実に。
そして出た微粉を秤にかけてみましたところ、その量なんと 12g! 想定よりもはるかに多い微粉が出ていました。12/84、つまり実に7分の1が微粉になってしまっていました。逆算すると、80g の粉を得るためには 93g の豆が必要になるということです。ドリップだと1人前分のロス……うーむ。
とはいえ、重要なのは味と手間の軽減です。そこさえ問題なければ、このくらいのロスは安いものです。逆に味が落ちていては、あるいは想定していた目詰まりの軽減がされていなければ意味がありません。
ではまず味の方を。私としてはあまり変化を感じませんでした。元々この抽出法は恐らく雑味が最初から出づらいんですよね。多分そこが原因なのでしょう。味は変わりませんでした。私の感覚からはね。
次に目詰まりの問題ですが、これは完璧に近いくらい解消されました。水を入れる際に微粉が入っているとどうしてもメッシュの中で詰まってしまいポットの中に水が入ってこないという不都合が生じます。その辺はこれまで菜箸で隙間を作ったり、かき混ぜたりなどの涙ぐましい努力でフォローしていたのですが、これでだいぶ楽になりました。また、片付け時に微粉が少ないというのは、泥状になっている部分が少ないということですので、後片付けが非常に楽になります。事前にひと手間かけておくことで、全体的にはかなり楽ができると思います。
このようにして作ったコーヒーを試しに他の人に飲んでもらいました。今回(密かに)モニターに選んだのは、私のコーヒーをいつも飲み慣れている友人連中ではなく、職場の仲間です。各人各様ではありますが、少なくとも仕事中のお昼はほぼコンビニで済ませなきゃいけない環境で、飲料はどちらかというと缶やパック、ペットボトルを利用することの多い人たちです。
まずは私と同い年の、責任ある立場にあっていつもお疲れの男性にはそのままブラックを。結果は完飲。心の中でガッツポーズ。こういうとき、私は言語報告はあまり当てにしません。他人からすると「せっかく作ってもらったのに美味しいって言わない訳にはいかない」という心理が働きますからね。なので、2杯目に手が出るかどうかなどを基準にすることが多いです。言葉を基準にする場合も、「美味しい」以外の言葉に耳を傾けます。今回は「飲みやすい。つるっと入る」という言葉が聞けたので多分勝ち。
さらに同じ作り方で作ったコーヒーを元にカフェオレを作って(これまた密かに)職場の人にモニターしてもらいました。1人は男性で、普段パック飲料のカフェオレを比較的愛飲している人。1人は女性、これまた何度かパックのカフェオレやカフェラテを飲んだのを見ています。もう1人はあまり一緒に仕事をすることのない女性ですが、別方面からの情報で「食べ物の話には食いつきがいい」とのことで、こういうのもアリかな、と。
こっちの方は自信の持てない結果でした。男性の方は「朝に合うねぇ」とは言っていただけたのですが、その彼はどちらかというと気を遣うタイプなのでどうだろう? という感じ。女性陣は(単に遠慮しただけだったら良いんだけど)2杯目に手が伸びず、という結果。相手に不味いと思われるような物を出したら負けですからね。今回は最悪1勝2敗1引き分けかも知れません。
おっと、話が思い切りずれましたね。最初に戻りましょう。実験その1「水出しコーヒー with マイクロパウダーセパレーター」は成功でした。