※昔の日付で書いています
土曜日は久々の野球観戦ということで、4-woodsたんとオハイオ州はシンシナティ市にあるグレート・アメリカン・ボールパークに行って参りました。我らがシンシナティ・レッズが今回迎え撃つのは、強敵サンディエゴ・パドレスです。
……などと言いたくなるようなユニフォームの広島東洋カープと中日ドラゴンズの試合を見に行きました。
◆参考リンク
シンシナティ・レッズ:
http://cincinnati.reds.mlb.com/NASApp/mlb/index.jsp?c_id=cin サンディエゴ・パドレス:
http://sandiego.padres.mlb.com/NASApp/mlb/index.jsp?c_id=sd 我々2人が見に行ったにしては珍しく、片時も目を離せない素晴らしい試合展開となりました。この試合の見所は書ききれないほどたくさんあったのですが、厳選して紹介しましょう。
〈1回表〉
カープの先発投手はエースの黒田博樹。1回表、いきなり中日打線が黒田に襲いかかります。立ち上がりでやや制球の定まらない中、1番荒木が奇麗にセンター返しで1塁に出塁。2番井端は高くバウンドするショートへのゴロ。俊足を警戒したショート山崎の送球がやや逸れたため、ファースト栗原はそれをギリギリで捕球し体勢を崩します。それを見たランナー荒木は迷うことなく3塁へ到達。あっという間に1アウト3塁というチャンスを作りました。これができるからドラゴンズは強い。
しかし黒田も負けていません。このピンチを0で抑えるためには、いちばんいいのはまず次の打者を三振に取ること。145kmの直球主体で注文通り立浪を三振に。そして守備体系を元に戻した2アウトから、恐いタイロン・ウッズを変化球で仕留めセカンドゴロ。大ピンチで事なきを得ます。以降、尻上がりに調子を上げていきました。
〈1回裏〜〉
一方ドラゴンズの先発投手、野口茂樹も要所を締める素晴らしい投球。ヒットや四死球で再三ピンチを作りながらも、谷繁のリードに支えられ崩れません。カープ打線はあと1本が出ないまま試合はテンポを上げていきます。
打順が2順目に回ってきてから、各バッテリーは配球を変えてきます。黒田・石原のカープバッテリーの序盤は直球主体での勝負でしたが、中盤からは早いカウントで変化球を見せ玉にして直球を勝負球にするスタイルに切り替え、見逃し三振と内野ゴロの山を築きます。野口・谷繁のドラゴンズバッテリーは、あと1本が出ない焦りの見えるカープ打線に対し、フライを打たせて討ち取る作戦に出ます。両投手の好投で0-0のまま試合が進んでいきます。
〈6回裏〉
均衡が破れたのは6回裏カープの攻撃、2アウトランナーなしの局面でした。バッターボックスには、前の打席で大きな外野フライに倒れた6番新井が立ちます。このとき野口の投じた球は、外より低めの変化球だったでしょうか。打球は注文通りライト福留の元へ、と思いきや、新井のパワーが勝りました。やや体勢を崩されながらもスタンドまで運び、1-0となります。この打席、読みの点ではドラゴンズバッテリーの勝ちだったにもかかわらず、結果は新井に軍配が上がったわけです。
〈8回表〉
しかし8回表、落合竜が勝負強さを見せます。この回のリードオフ7番井上が三遊間へ痛烈な打球を放ち、サード新井は好捕を見せたものの送球間に合わず内野安打となります。落合監督はすかさず代走に英智を起用し、8番谷繁にあっさりとバントを決めさせ1死2塁とします。そして、この場面で代打の切り札高橋光信を告げます。この一連の起用があまりにもあっさりと的中しました。高橋は注文通りにレフト前ヒットを放ち同点となります。ここまで粘りに粘った黒田でしたが、ここで振り出しに戻されてしまいました。たったワンチャンスをこんなに簡単にモノにしてしまうチームですから、強いのもうなずけるというものです。
しかし、再度、落合竜に黒田が立ちふさがる番がやって来ます。並の投手なら、いや、たとえエース級であってもここで集中力が切れてしまい追加点を許してしまうということは珍しくないでしょう。何せまだ1死1塁の上、打順がトップに返って荒木なのですから。ですが、1点を取られても冷静さを全く失わなかったバッテリー、この場面で荒木を難なくダブルプレイに討ち取り、8回を最小限の失点で食い止めました。さらに9回も簡単に3者凡退で切って取り、まさに完璧な内容でこの日の投球を終えました。
〈8回裏〉
一方、8回裏からのドラゴンズの2番手投手は平井正史。先日に続き連投となりますが、その疲れを見せない好投で野口の後を引き継ぎます。8回裏はリードオフのラロッカにうまく引っ張られヒットを許したものの、それ以降を簡単にピシャリ。
〈9回裏〉
9回も8番石原、9番代打の森笠を150km近い直球とフォークボールであっさりと討ち取り簡単に2アウトまでこぎ着けます。延長戦となる気配濃厚の中、打順は1番に戻り緒方孝市。黒田の好投に報いるために燃えていたベテラン、好投の平井のたった1球の失投を見逃しませんでした。真ん中よりに甘く入ったフォークボールを芯で捉え、ぐんぐん伸びた打球はややセンターよりのレフトスタンドへ。第16号のサヨナラソロホームランで勝負が決しました。黒田の力投が最後の最後で報われました。
中日 000 000 010 1
広島 000 001 001x 2
勝 黒田博樹(10勝7敗)無四死球完投勝利
負 平井正史(4勝3敗1S)
ホームラン 新井貴浩32号ソロ、緒方孝市16号ソロ
しかし、かいつまんで書いたつもりでしたが、長くなっちゃいましたね。それだけ見所満載だったということでご勘弁を。